いまや多くの人が使っているであろうインターネットバンキング。
でも、なんだかセキュリティが心配で使ってないよ…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はインターネットバンキング(個人向け)について解説していきます。
※法人のインターネットバンキングでできることについては、また別の記事で解説します。
ネット銀行とは何が違うの?
インターネットバンキングと聞くと、ネット銀行のことかな?と思われる方もいらっしゃいますが、少し違います。
ネット銀行は店舗を持たないネット専業の業態で、全ての手続きをWeb上で行います。
一方、インターネットバンキングはというと、みずほ銀行や三菱UFJ銀行のような都市銀行や地方銀行の手続きをインターネット上で行うサービスのことです。
店舗が近所にあれば何かあっても安心ですよね。
(ネット専業銀行もコールセンターが充実しているのでサポート面での心配はないと思いますが)
インターネットバンキングでは何ができるの?
銀行によって利用可能なサービスは異なりますが、主な機能は次の通りです。
- 残高・入出金明細照会
- 振込・振替
- 定期預金の預入、解約
- 税金等の各種料金の支払い
- 諸変更届(住所変更など)
都市銀行など大きい銀行のインターネットバンキングでは投資信託の購入なんかも可能だったりもします。窓口に行かないとできないこともありますが、大抵の用事はインターネットバンキングで済んでしまうのではないでしょうか。
一般的に個人向けのインターネットバンキングは、利用料金等が無く無料で利用できますので、使わないのは勿体ないですよね。
セキュリティは大丈夫なの?
インターネットバンキングの利用にあたって、最大のハードルはセキュリティの心配ではないでしょうか。
確かに、インターネットバンキングには振込機能もあるため、悪意のある第三者に不正送金されてしまう可能性はゼロではありません。
何らかの手段でパスワードが盗み取られれば不正送金されてしまうため、銀行側でも不正送金対策として様々なセキュリティ対策を施しています。
最も代表的なセキュリティ対策として「ワンタイムパスワード」があります。
ワンタイムパスワードとは、一度だけ有効な使い捨てのパスワードです。
各銀行によって異なりますが、ワンタイムパスワードを生成するキーホルダーを使用するパターンや、スマートフォンのアプリでワンタイムパスワードを生成するパターン等があります。
銀行によってはワンタイムパスワードの利用を必須としている場合もありますが、そうでない場合はワンタイムパスワードを利用することを強く推奨します。
ワンタイムパスワードを利用することによって不正利用を防止できる可能性が飛躍的に高まります。
銀行が推奨するセキュリティ機能をもれなく利用することで、万が一不正送金被害にあった場合でも被害額を銀行に補填して貰える可能性があります。
インターネットバンキングによる不正送金被害が発生した場合、全額かどうかは別として銀行側で被害額を補償するのが一般的です。
ただし、被害者(利用者)側に過失があった場合、補償額が減額されたり、場合によっては補償しないこともありますので、銀行提供のセキュリティ機能は使っておいた方が良いです。
その他、被害者(利用者)側の過失としては、パスワードを記入した紙を紛失したりとか、ウイルス対策ソフトを全く使っていないこと等がありますので、注意しましょう。
なお、預金残高等の個人情報を取り扱うことから、どの銀行もシステムのセキュリティは強固であり、銀行側からパスワードが漏洩するといったことは、まずあり得ません。
パスワード漏洩のほとんどは、利用者側のパソコンのウイルス感染やフィッシング詐欺(※)によるものです。
※フィッシング詐欺とは、偽の電子メールから偽のホームページに接続させたりするなどの方法で、パスワードを盗み出す行為のことを言います。
インターネットバンキングの利用申込について
ここまで記事を読んでみて、便利だな、使いたいなと思ったようでしたら、まずは利用申込をしましょう。
多くの銀行で通帳レスを推奨していることもあり、口座開設と同時にインターネットバンキングも利用できるようにしてくれる銀行もありますが、そうでない場合には別途申込が必要となります。
申込には、紙ベースで申込書を銀行に提出する場合とWeb上で申込ができる場合があります。
Webを利用したサービスなんだから、全てWeb上で完結するようにしろよ!と思うかもしれません。
全くその通りなのですが、まだまだ紙ベースの申込書を窓口に提出しなくてはならない銀行も多いです。(その方がなりすましで利用開始登録されてしまう可能性は低いというメリットはあります)
銀行にもよりますが、遅くとも申込から1週間もすればインターネットバンキングの利用が可能になります。(Web申込の場合は、即日利用可能な場合もあります)
大体初期登録は面倒だったりしますが、電話によるサポートセンターを設けている銀行がほとんどだと思いますので、わからないことがあったら聞いてみましょう。
まとめ
- インターネットバンキングは、都市銀行や地方銀行等の一部サービスをインターネット上で利用可能なサービス
- インターネットバンキングを利用すれば、窓口に行かなくても振込等の取引を行うことが可能
- 不正送金被害に遭わないよう銀行が提供するセキュリティ機能は積極的に利用する
- 利用には申込が必要(紙ベースの場合とWeb上で完了する場合がある)
各銀行で通帳レスや窓口の行員の事務負担軽減(人員削減)を推進していることから、これからますますインターネットバンキングの存在感は増していくでしょう。
また、新型コロナの影響もあり、非対面で銀行取引が可能なインターネットバンキングの利用申込が増えているようです。この機会に、セキュリティに留意したうえで、利用してみてはいかがでしょうか。